大腸粘膜下腫瘍
大腸粘膜下腫瘍
大腸の内側に“見えないしこり”ができる病気

大腸粘膜下腫瘍(だいちょうねんまくかしゅよう)とは、大腸の粘膜のさらに下の層にできる腫瘍(しこり)のことを指します。
大腸ポリープのように表面に隆起するタイプではなく、内側の層に隠れるように発生するため、見た目だけでは判断が難しい病変です。
多くは良性ですが、中には悪性の可能性をもつものもあり、内視鏡による正確な診断と経過観察が欠かせません。
当院では、消化器内視鏡専門医・消化器病専門医・肝臓専門医・総合内科専門医が在籍し、
静脈麻酔を用いた苦痛の少ない内視鏡検査で、大腸粘膜下腫瘍の早期発見と適切な治療を行っています。
粘膜下腫瘍は、粘膜よりも深い層(粘膜下層や筋層など)にできる腫瘍で、発生する組織によって種類が異なります。
主な原因は明確ではありませんが、腸の筋肉や神経、脂肪などが異常に増殖してできると考えられています。
脂肪組織から発生する良性腫瘍。柔らかく、黄色っぽい隆起として見つかることが多い。
腸の筋層から発生する腫瘍。大きくなると出血や腸閉塞を起こすことがあります。
神経の周囲にできる腫瘍で、まれに悪性化することがあります。
ホルモンを分泌する細胞から発生する腫瘍で、悪性の性質をもつことがあります。
血管やリンパ管が異常に増えることで生じ、出血の原因になることがあります。
粘膜下腫瘍は、自覚症状が出にくく、検診や内視鏡検査で偶然発見されるケースが多いのが特徴です。
初期の段階ではほとんど症状がなく、腫瘍が大きくなった場合や、出血・炎症を伴うようになると、次のような症状が現れます。
こうした症状はポリープやがんとも似ているため、大腸カメラによる精密検査で確定診断を行うことが重要です。
最も有効な検査です。腸内を直接観察し、粘膜表面の変化や腫瘍の形態を確認します。
粘膜下腫瘍は、表面が正常でも下に「ふくらみ」があるため、拡大内視鏡や色素観察で慎重に見極めます。
腫瘍の内部構造を詳細に調べ、どの層から発生しているか、悪性の可能性があるかを診断します。
腫瘍が深い場合や悪性が疑われる場合に行い、腫瘍の広がりや周囲臓器との関係を確認します。
腫瘍の一部を採取して病理検査を行います。
ただし、粘膜下腫瘍は表面が正常なため、通常の生検では診断が難しいケースも多く、
その場合は経過観察や追加検査を組み合わせて診断します。
治療方針は、「腫瘍の性質」「大きさ」「悪性の可能性」によって異なります。
小さくて良性が疑われる腫瘍は、すぐに切除せず、6カ月〜1年ごとに内視鏡検査で大きさの変化を確認します。
無理に切除するよりも、慎重に経過を追うことで不要な処置を避けられます。
腫瘍が大きくなってきた場合や、悪性が疑われる場合は、内視鏡を用いた切除を行います。
最近では、「ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)」という方法により、開腹せずに日帰りで安全に切除できるケースが増えています。当院では、必要に応じて高次医療機関と連携し、適切なタイミングで専門治療へスムーズに紹介いたします。
筋層より深い場所にある腫瘍や、悪性腫瘍と診断された場合は、腹腔鏡下手術や開腹手術が必要となることがあります。
当院では、必要に応じて高次医療機関と連携し、適切なタイミングで専門治療へスムーズに紹介いたします。
良性の腫瘍であっても、まれに再発や新たな病変が出現することがあります。
そのため、切除後も1年ごとの定期的な大腸カメラ検査が推奨されます。
当院では、治療後のフォローアップも含め、一人ひとりの経過に合わせた再検査のスケジュールを立てています。
「検診で“粘膜下腫瘍の疑い”と言われた」「再検査が必要と案内されたが不安」という方も、
当院では一人ひとりの症状や生活に合わせて、最適な検査・治療方針をご提案します。
大腸粘膜下腫瘍は、初期にはほとんど症状がなく、定期的な大腸内視鏡検査で偶然見つかることが多い病気です。
良性のケースが多いとはいえ、まれに悪性や悪性化のリスクを伴うこともあるため、放置せずに専門医の診察を受けることが大切です。
当院では、専門医による丁寧な診断と安全な内視鏡治療、万全のフォロー体制を整えております。
不安や疑問がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
大腸の健康を守る第一歩として、安心して検査を受けていただける環境をご用意しています。
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