胃カメラは何歳から受ける?「40歳から」と「50歳から」の違いを解説|板橋駅前さとう消化器・内視鏡クリニック|板橋駅から近くの胃内視鏡・大腸内視鏡検査

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胃カメラは何歳から受ける?「40歳から」と「50歳から」の違いを解説

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2026年10月06日

胃カメラは何歳から受ける?「40歳から」と「50歳から」の違いを解説

国が胃がん検診として推奨する検査方法・対象年齢・受診間隔は指針として示されており、結論から言うと、胃内視鏡検査(胃カメラ)と胃部エックス線検査(バリウム検査)とでは、指針上の位置づけが異なります。

「40歳から」と「50歳から」という2つの年齢がインターネット上に併存しているのは、このためです。

ただしこの年齢は、あくまで症状のない人が定期的に受ける検診の基準です。

気になる症状がある場合は、年齢にかかわらず受診の対象になります。

ピロリ菌感染を指摘されたことがある方や、血縁者に胃がんの方がいる場合なども、年齢とは別に相談の材料になります。

この記事でわかることは次の3点です。

  • 国の検診指針における、検査方法ごとの対象年齢と受診間隔
  • 「40歳から」と「50歳から」という2つの年齢が併存する理由
  • 年齢以外に考慮される要素と、20〜30代の場合の考え方

本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。

検査の必要性や適切な受診時期は、症状や経過、健診結果などをもとに医師が個別に判断します。

国の検診指針は改定されることがあるため、最新の情報は国立がん研究センターおよび厚生労働省の公表資料でご確認ください。

「40歳から」と「50歳から」——なぜ2つの年齢があるのか

結論から言うと、国が推奨する胃がん検診の指針では、胃内視鏡検査・胃部エックス線検査ともに原則50歳以上を対象に2年に1回受診することとされています。

ただし胃部エックス線検査に限り、当分の間の経過措置として、40歳代の人にも年1回受診できる仕組みが設けられています。

この経過措置は胃部エックス線検査だけのもので、胃内視鏡検査にはありません。

「40歳から」という情報は主にこの経過措置、「50歳から」という情報は指針の原則および胃内視鏡検査を指していると考えると、2つの年齢が食い違って見える理由が整理できます。

国立がん研究センターのがん情報サービスでは、胃がん検診について「50歳以上を対象に、2年に1回、胃部エックス線検査または胃内視鏡検査のいずれかを受ける」ことが案内されています。

かつての指針では40歳以上を対象に胃部エックス線検査を毎年実施していましたが、2016年度以降の指針改正で対象年齢と間隔の考え方が見直されました。

厚生労働省が示す「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」によれば、この見直しに伴う経過措置も定められています。

「40歳から」と「50歳から」——なぜ2つの年齢があるのか

これは、それまで検診を受けていた40歳代の人が急に対象外とならないよう、胃部エックス線検査に限って40歳代への年1回実施を当分の間認めるというものです。

そのため、実際に自治体や勤務先が案内している検診の対象年齢は、この経過措置をどこまで採用しているかによって変わります。

「40歳から胃部エックス線検査を毎年案内している自治体」と「50歳から胃部エックス線検査・胃内視鏡検査を2年に1回案内している自治体」の両方が存在するため、複数のサイトを見比べたときに年齢の記載が食い違って見えるのです。

どちらかのサイトが誤っているわけではなく、参照している検査方法や制度上の位置づけが異なっているために起きています。

年齢は「症状のない人」を対象とした基準

結論として、ここまで説明してきた対象年齢は、あくまで自覚症状のない人が定期的に受ける検診の基準です。

気になる症状がすでにある場合は、年齢にかかわらず受診の対象になります。

検診の対象年齢を「症状があってもなくても、この年齢にならないと検査を受けられない」という基準と誤解すると、症状があるのに受診を先延ばしにしてしまう可能性があります。

国立がん研究センターのがん情報サービスによれば、胃がんは早期の段階では自覚症状がほとんどなく、進行するにつれてみぞおちの痛みや胃もたれなどの症状が現れるとされています。

つまり検診の対象年齢は、症状が出る前の段階で早期発見を目指すための基準であり、症状が出た後の受診とは別の話として考える必要があります。

「まだ対象年齢になっていないから様子を見よう」という自己判断は、症状がある場合には当てはまらない点に注意が必要です。

症状がある場合は年齢にかかわらず相談を

みぞおちの痛み、胃もたれ、胸やけ、吐き気、黒い便、意図しない体重減少などがある場合は、年齢を問わず早めの受診をご検討ください。

これらの症状は胃がん以外の原因で起こることも多くありますが、症状の原因を自己判断で決めつけず、医療機関で相談することが大切です。

こうした症状が続く場合にどのタイミングで受診を検討すべきかについては、別記事「消化器内科にはどんなときに行けばよいか」でも詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

年齢の基準を待たずに相談してよいというのは、決して大げさな心配ではなく、症状に応じた適切な受診の考え方です。

年齢以外に考慮される要素

結論として、対象年齢に該当するかどうかだけでなく、年齢以外の要素も受診を検討する材料になります。

年齢は集団全体を対象とした検診の基準であり、個人の状況によっては、対象年齢に達していなくても医師への相談が勧められる場合があります。

ここで挙げる要素は「該当すれば必ず受けるべき」というものではなく、あくまで相談の材料として押さえておきたいポイントです。

具体的には、次のような要素が挙げられます。

  • ピロリ菌感染を指摘されたことがある、または除菌治療を受けたことがある
  • 血縁者に胃がんの方がいる
  • 過去の検査で胃炎(萎縮性胃炎など)を指摘されている
  • 健康診断で胃の再検査を勧められた
  • 気になる症状が続いている

特にピロリ菌感染や胃炎の既往、血縁者の胃がん歴などはリスク要因となるため、これらに該当する場合は受診・相談の適切な判断材料となります。

年齢以外に考慮される要素

これらの要素に一つでも当てはまるからといって、必ず胃カメラを受けなければならないというわけではありません。

あくまで、健診の結果や体調について医師に相談する際の材料として活用し、実際の検査の必要性については診察のうえで判断してもらうことが大切です。

20〜30代の場合はどう考えるか

結論として、国の検診指針が定める対象年齢には20〜30代は含まれていません。

そのため、自治体や勤務先が実施する対策型の胃がん検診を年齢だけを理由に受けることはできない場合がほとんどです。

ただし、対象年齢に含まれないことと、胃カメラを受けられないことは同じ意味ではありません。

気になる症状がある場合、ピロリ菌感染を指摘されたことがある場合、血縁者に胃がんの方がいる場合などは、20〜30代であっても年齢によらず医師に相談する対象になります。

人間ドックなど自由診療の枠組みで胃カメラを受けること自体は年齢を問わず可能ですが、その必要性は自覚症状や家族歴、健診結果などを踏まえて医師が個別に判断するものです。

若いからといって胃がんが起こらないわけではありませんが、だからといって「若くても検査を受けなければ危険」と不安を感じすぎる必要もありません。

まずは自分に気になる症状や家族歴がないかを整理したうえで、該当する場合は医療機関に相談し、該当しない場合は年齢が対象となる時期まで健康診断を継続するという考え方が現実的です。

健康診断でバリウムと胃カメラを選べる場合

結論として、国の指針では胃部エックス線検査と胃内視鏡検査のどちらも胃がん検診の方法として位置づけられていますが、実際にどちらを選べるかは、勤務先の健康保険組合や居住する自治体が実施する検診の内容によって異なります。

同じ「胃がん検診」という案内であっても、実施主体によって選べる検査方法や対象年齢の運用が異なる点に注意が必要です。

勤務先の健診でオプションとして胃カメラが選べるようになった場合、それは前述の指針に基づき、実施主体が胃内視鏡検査を検診の方法として採用したことを意味します。

どちらの検査方法を選ぶべきかについて、胃カメラのほうが優れているといった優劣で判断するのではなく、それぞれの検査で分かること・体への負担・受診間隔の違いを踏まえて選ぶことが大切です。

選択に迷う場合は、案内に記載されている対象年齢や受診間隔を確認したうえで、これまでの受診歴や気になる症状の有無とあわせて、健診担当窓口や医師に相談するとよいでしょう。

受け始めたあとはどのくらいの間隔で受けるか

結論として、国の指針では胃部エックス線検査・胃内視鏡検査ともに2年に1回の受診が基本とされています(胃部エックス線検査の40歳代に対する経過措置のみ年1回)。

ただし、過去の検査で胃炎などの所見を指摘されている場合は、この基本の間隔とは別に、医師が個別の状況に応じて次回の時期を判断します。

「一度受けたら次はいつでよいのか」という疑問については、検査を受けた際の医師の説明に従うことが基本です。

所見の有無によって次回の時期が変わる考え方については、別記事「胃カメラは何年おきに受けるか」で詳しく解説しているので、必要に応じて参考にしてください。

「早く受けるほどよい」わけではない理由

結論として、対象年齢は「若いうちから受けたほうが安心」という考え方だけで決められているわけではありません。

国立がん研究センターのがん情報サービスでは、がん検診には利益と不利益の両面があるという考え方が示されています。

年齢が若いほど受けたほうがよいというものではなく、対象年齢が定められているのには理由があります。

利益としては、がんによる死亡を防ぐことや、早期発見によって身体的な負担の少ない治療につながることが挙げられます。

一方で、不利益としては、実際にはがんがないのに疑いありと判定される偽陽性による心身の負担、進行が非常にゆっくりで生命に影響しない病変まで見つかる過剰診断、内視鏡検査そのものに伴う出血などの偶発症といったものがあるとされています。

対象年齢が高くなるほど胃がんにかかる人の割合が増えるため、検診によって得られる利益が不利益を上回りやすくなります。

逆に、対象年齢に満たない年代で一律に検診を実施すると、不利益が利益を上回りやすくなるという考え方が背景にあります。

これは「若い人は受けなくてよい」という意味ではなく、症状や家族歴などがない限り、集団全体を対象とした検診としては現在の対象年齢が妥当とされているということです。

よくある質問(FAQ)

Q. 30代ですが、胃カメラを受けることはできますか?

国が推奨する対策型の胃がん検診の対象年齢には含まれませんが、人間ドックなど自由診療の枠組みで受けること自体は可能です。

症状や家族歴がある場合は、年齢にかかわらず医師に相談することをおすすめします。

Q. 40歳になったら必ず受けたほうがよいですか?

胃部エックス線検査には40歳代への経過措置がありますが、「必ず受けなければならない」というものではありません。

自治体や勤務先の案内内容を確認し、健診の機会として活用するとよいでしょう。

Q. バリウム検査を毎年受けていれば胃カメラは不要ですか?

国の指針では胃部エックス線検査・胃内視鏡検査のどちらも胃がん検診の方法として位置づけられています。

どちらか一方を受けていれば必ずもう一方が不要になるとは限らないため、判断に迷う場合は医師に相談してください。

Q. 家族に胃がんの人がいます。何歳から受けるべきですか?

血縁者に胃がんの方がいることは、年齢とは別に相談の材料になります。

対象年齢に達していない場合でも、家族歴を伝えたうえで医師に相談することをおすすめします。

Q. 自治体の検診では何歳から胃カメラを選べますか?

自治体によって運用が異なります。

お住まいの自治体が発行しているがん検診の案内に記載されている対象年齢・検査方法をご確認ください。

まとめ

「40歳から」と「50歳から」という2つの年齢が併存しているのは、国の指針の原則が50歳以上・2年に1回である一方、胃部エックス線検査に限り40歳代への経過措置が設けられているためです。

この年齢は、あくまで症状のない人を対象とした検診の基準であり、気になる症状がある場合は年齢にかかわらず受診の対象になります。

ピロリ菌感染歴や血縁者の胃がん歴なども、年齢とは別に相談の材料になります。

判断に迷う場合は、検診の案内内容や気になる症状を持って、医療機関に相談することをおすすめします。

なお、国の検診指針は今後改定される可能性があるため、最新の情報は国立がん研究センター・厚生労働省の公表資料でご確認ください。

参考文献

監修者情報

板橋駅前さとう消化器・内視鏡クリニック 院長 佐藤公紀(さとう こうき)医師

板橋駅前さとう消化器・内視鏡クリニック 院長

佐藤公紀(さとう こうき)医師

資格・所属学会

  • 医学博士(画像診断治療学)
  • 消化器病専門医
  • 消化器内視鏡専門医
  • 肝臓専門医
  • 総合内科専門医
  • 難病指定医

略歴

  • 東京慈恵会医科大学医学部医学科を卒業後、社会福祉法人三井記念病院で初期研修・消化器内科医員、順天堂大学医学部附属順天堂医院で消化器内科医員を務める。
  • 順天堂大学大学院医学研究科で医学博士(画像診断治療学)を取得し、三井記念病院消化器内科医長を経て板橋駅前さとう消化器・内視鏡クリニックを開院。
  • これまでに1万例以上の内視鏡検査・治療を術者として経験している。

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